水泳の基本ですね。
まずは、伏し浮き、そして、けのび。
水泳の基本中の基本ではありますが、大人になってから水泳を始めた人の多くはおろそかにしている部分ではないでしょうか?
そもそも、けのびってやってみると難しいですよね。
簡単そうで難しいのがけのび
けのびは力強く壁を蹴ることができれば、5mくらいなら比較的簡単にいきますが、その先はなかなか難しいのではないでしょうか。私もだいたい7~8mで失速しますww
水泳は速度の2乗(3乗)で水の抵抗が増えると言われていますから、ただ単純に初速を速くしたところで水の抵抗が大きければ距離は伸びません。それが、けのびをやってみると顕著に現れるのでしょう。
けのびの距離を伸ばすために必要なのは正しいストリームライン
では、けのびの距離を伸ばすためにどうすればいいのか?というと、水の抵抗を最小限にすることです。
その形がストリームラインです。
ストリームラインは、水の抵抗が最も少ないとされるフォームで、水泳の基本姿勢です。
けのびだけでなく泳ぎ全体で見た場合水の抵抗を小さくするのはストリームラインだけではありませんが、けのびで水の抵抗を最小限にするのはストリームラインが最も重要です。
この姿勢ができないと、どんなにチカラを入れても、水の抵抗が邪魔をしてスピードアップに繋がりません。
どこかのブログに、けのびが7~8mだったのが、ストリームラインの練習をしたら15mいけたような記載をみたことがありますが、その位はいけるんじゃないかと・・・私も目論んでいます。
けのびで15m、せめてプールの真ん中の12.5mまでいけると、泳ぎが随分変りそうです。
けのび10m達成!
2018年8月末現在10mくらいまでいけるようになりました。かなりプールの底ギリギリのところ突き進む感じでなんかインチキくさい気もするし、時々しかできないけど、とりあえず距離を稼ぐことが最優先ということで・・・
何が変ったかというと、大胸筋の裏側辺りの筋肉が少し動くようになったので、すこしストリームラインの形が改善したように思います。まだ腕が上がりきらないので、それができるようになれば、プールの真ん中まで行けるんじゃない???
ストリームラインの姿勢
ストリームラインというのも日々進歩していて、昔と今では随分変ってきています。
昔は頭の後ろで手を組んでいましたが、最近は頭を腕で挟むのが主流のようです。それでも耳を腕で挟むのか、耳の後ろに持ってくるのか、いろいろあるようですが、私の意見としては、身体と相談、という気がします。
理想論としてはどうするのがいいというのがあるのでしょうが、身体が硬いとその通りにはできないわけですから、自分の身体と相談して、どうすれば一番身体が真っ直ぐになるか?で決めればいいでしょう。
また、腹圧という言葉を聞く機会も多いかともいますが、腹圧を入れてお腹を引っ込めて背中を真っ平らな感じにするスタイルです。
これが、とてつもなく難しい。そもそも背骨がS字なのだから真っ平らになるわけがないですが、鏡の前に上半身裸で立ってみて、骨盤の角度を調節したり、みぞおちを上げてみたり、猫背気味にしてみたり、お腹を引っ込めたり、動きそうなところを動かしてゴニョゴニョしていると、平らっぽくはなります。
背中を反らないようにしながら体幹を固めてやると、結構それっぽく見えます。恐らくこんなところではないかと思います。こういう姿勢をとると否が応でも腹圧が入ってきます。腹圧は入れるのではなくて入ってしまう。
でも、この背中が真っ平らっぽくなった時に、腕の位置を見てみてください。ちょっと前に倒れてないですか?
倒れてなくて、背中と一直線になっている人は、おめでとうございます。ストリームラインの完成です。
そうでない人は、多いはずです。きっと大人になってから水泳を始めたほとんどの人ができていない筈です。できるわけがない。だって私は全然できません・・・
上記の記事でも書きましたが、背中をまっすぐにしようとすると、腕が下がります。腕をまっすぐにしようとすると、腰が反るのです。
大人になってから水泳を始めた人は、柔軟性が邪魔をしてなかなかこの姿勢がとれません。
ストリームラインができていません!といわれたところで、すぐにできるわけがないのです。だから、コツコツと身体を柔らかくして、正しいストリームラインに近づけていかなくてはなりません。
柔軟性と簡単に書いていますが、実際はもう少し複雑です。先日も、整体に行ったときにストリームラインができないという話をしていると、「背中とミゾオチあたりが緊張していますね。前は背中のせいでしょうから背中の緊張がとれたら腕も上がると思うんですけどねぇ」なんてことを言ってました。
そうはいっても自分であっちこっちの筋肉を触って確認した感じでは、上腕三頭筋をはじめとして腕も緊張してるし、腰も突っ張ってるので、背中の緊張ってのも原因と言うよりは結果に近いのかもしれない・・・とこっそり思っております。
腕を真っ直ぐにしようとすると腰が反るなんてのは、腕と腰が連動しているからに他なりませんから、このあたりの柔軟性がないと腕は真っ直ぐにできない、という結論になります。
実際その後、ちょっと腰回りが緩みまして、そしたら今までより全然上がるようになりました。背中もまあまあ真っ直ぐで腕はあと15度くらいでしょうか。
一応、暫くは背中やお腹を緊張させないようなイメージでそ~~~っと腕を上げてみたりはしてみるつもりですが。。。
と、そんなことをやってみたところで、ダメなものはダメで・・・
しかし、初動負荷トレーニングの体験に行ったらちょっと改善したような・・・
本格的にトレーニングをして改善するようなら、また追記したいと思います。2018年9月末を過ぎても放置しているようなら効果が感じられなかったと思ってくださいww
浮心と重心とストリームライン、そして伏し浮き
綺麗なストリームラインを作る為には、まず最初に伏し浮きが必要です。今の泳ぎというのは伏し浮きができることが前提のフォームなので、伏し浮きができないのなら、最新の泳ぎ方はできないと思っていいくらいです。
とにもかくにも伏し浮きは大事です。
そして、子供は伏し浮きの練習はするのですが、大人で伏し浮きの練習をする人なんてほとんどみたことがありません。
なかなか、伏し浮きの練習ができるスペースがないという理由もあるでしょうが・・・
余談ですが、けのびと伏し浮きの違いは、けのびは壁を蹴って進みながら浮かんでいますが、伏し浮きはその場で動かずに浮くことです。なので、伏し浮きの方が難易度は高いです。
けのびは進んでいるので、水の流れがある程度身体を引き上げてくれるのです。
話は戻って伏し浮きです。
浮力は上に、重力は下に向かいますから、浮心と重心が離れると身体が回転します。
肺は鎖骨あたりからミゾオチあたりにありますので、胸が最も浮きやすいのです。
通常、腕を上げた姿勢における重心はヘソのやや下に、浮心はミゾオチあたりにあることから、胸は上に力が働き、ヘソは下への力が働くことからみぞおち辺りを中心に身体が回転するので、脚が下がっていくのです。
一般的に、伏し浮きの練習をする際には、脱力するように言われています。しかし、脱力だけで伏し浮きはできません。脱力しても上述した理由で身体が回転しようとするので、脚にプルブイなどを挟んで浮力を追加しなければ脚は沈みます。
そもそも、自分で水平になっていると感じているときでも、胸がやや上がり気味です。
肺には空気が入っていますから胸だけは水上に少し出ることになります。くじらの背中が海面から出ているようなイメージですね。すなわち、上の下の図のようなイメージにどうしてもなります。ですから、伏し浮きを脱力だけでできるようになることはあり得ません。
伏し浮きで脚が沈まないようにする為には、脱力だけではなく、どこかに力を加える必要があるのです。そしてその方法としては、脚を上げるか、胸を沈ませるかの二択になります。
脚を上げるというのは現実的には不可能です。なぜなら、上述したように胸は少し水上に出ているので、そこまで脚を上げることは現実的ではないのです。
となると、もう一つの選択肢である胸を沈めることになります。
浮心は息を吸うと少し頭側に移動します(肺活量が大きいほどその傾向が強まる筈です)。また、胸を沈めると浮心は少し腰側に移動しますので、浮心と重心の距離が縮まりますので、脚が沈みにくくなるのです。
胸を沈めること自体には強い力が必要ではありません。厳密に言うと、肋骨を引き上げて胸を突き出(胸椎の伸展)して沈めるのですが、そこまでしなくても少し胸を沈めるように力を入れれば伏し浮きができる程度は可能です。
ただし、その力の入れ具合は体重、体脂肪率、柔軟性など様々な影響がある為、人それぞれの力加減がありますので、こうすればいいというのを言葉で説明するのは難しいです。
イメージとしては、胸を少しだけプールの底に向かって突き出せばいいのです。
若干、前のめりな感じです。
私の感覚的には、ミゾオチは押し上げて胸はお腹の方に巻き込む感じがいいみたいな気がしますが、その辺はいろいろ試してみてください。
なお、何でもかんでも浮けば良いというわけでもありませんので、腰は反らせないという大原則は忘れないでください。力を入れたときに、お腹に力が入るのなら問題ありません、腰に力が入ったり、お腹が伸びるようなら間違いです。
そうは言っても、まずは脚が沈まないようになるのが最優先です。それができたら次はストリームラインの姿勢で脚が沈まないように練習しましょう。なので、腰を反って脚が沈まない伏し浮きができたとしても、次のステップの時にその姿勢は使えないので、あまり意味がありません。
腰を反らさず脚が沈まない伏し浮き姿勢を見つけましょうww
とにかく、脚が下がる人は、まずは伏し浮きの練習からです。伏し浮きが大前提で、その伏し浮きができたあと、次にストリームラインです。壁を蹴ったあとに伏し浮きの姿勢を即座に作れるように練習します。
なお、腰が反るのも伏し浮きができていない、もしくは伏し浮きのときの感覚で泳げていないことが原因だそうです。
手や足で水を押さえるようにといわれることもありますが、基本的には脱力です。
泳ぐとミゾオチが下がる
余談にはなるのですが、私は泳ぐとどうやらミゾオチが下がるようです。
自覚は全くなかったのですが、泳いでいる時の映像を見てみると、かなり落ち込んでいました。
腰はそんなに下がっていないのですが、ミゾオチが下がっているのです。良くも悪くも昔のストリームラインという感じです。
本来なら、下の白線より上にミゾオチがあって欲しいのですが・・・
この映像を撮って貰ったときはかなりゆっくり泳いでいたので・・・という言い訳をしつつ・・・速く泳ぐときは意識的に引き上げているのですが、疲れてきたときに速度が落ちてくる原因の一つなのだと思います。
速く泳いでいて元気な時は、伸ばした手で水を押さえるので、もっとミゾオチは引き上がるのですが、ちょっとダラッと泳ぐとこんな感じになってしまいます。
これでも十分じゃないか!と言ってくれる人はいますが、速い人はこんな姿勢にはなりませぬw
私の感覚ですが・・・体感速度が全然違います。ミゾオチが上がっているときは水の上を滑るように進みますが、ミゾオチが下がってくると身体を引きずって泳ぐような感覚になってきます。
というわけで、2022年8月現在は、ミゾオチ引き上げ作戦を遂行中です。恐らく伏し浮きが完全にできるようになれば改善するのだと思います。
力の入れどころが間違っているのかな?思っています。
ストリームラインに必要な柔軟性
ストリームラインに必要な柔軟性ってどこの柔軟性だよ?ってことが気になるわけですが、一口で言ってしまえば全身です。
一般的には肩周り・肩甲骨周りは良く言われますが肋骨周りの柔軟性はとても重要なようです。
肩甲骨を柔軟に動かすためにも胸郭・肋骨周辺の柔軟性は欠かせません。胸郭は呼吸をする上でも柔軟な方がいいです。そもそも健康な身体のためにも胸郭は柔軟であるべきなのです。
ところが、胸郭、肋骨の周りの肋間筋などは、とても硬くなっている人が多いはずです。
だいたいにおいて、動かす機会の少ない筋肉ほど硬くなっています。そして、普段運動をしない大人は肋骨を動かす機会などほとんどありません。呼吸の際に動きますが、現代人は総じて呼吸が浅いので肋間筋が大きく動くようなことはないのではないかと思います(素人の勝手な想像です)。
そういえば、肩こりもほとんどの大人の人は悩んでいるのではないでしょうか。この肩こりですが、肩を揉んでもあまり効果はありません。
むしろ、肘や腰をほぐした方が楽になります。
私など、踵を緩めたらとても楽になった経験があるくらいです。すなわち、肩こり一つをとってみても全身のあらゆる部分の筋肉の影響を受けているのです。
ですから、水泳では肩の柔軟性が必要だから、肩のストレッチを頑張ればいいと思うのは間違っています。とにかく全身を柔らかくしてやるべきで、キックは使わないから足首なんて硬くてもかまわないというのは、少々無理があります。
話がそれてしまいましたが、正しいストリームラインをするためには、まずは肩・胸・背中の柔軟性を取り戻す必要があります。
こういう部分の柔軟性は、色々な部位の稼働域が広がりますから、当然ながら泳ぎもダイナミックにしてくれます。一石二鳥ですね。
私個人的な話でいうと骨盤の角度が違うのかな?という印象です。椅子に座ってちょっと腰回りに力を入れて、骨盤の角度を変えてやると、なんかいい角度な気がするんです。
でも、骨盤の角度ってガチガチに固まっているので、そう簡単には変りません。椅子に座ったら少し動くようになったのは、最近になって腰回りの筋肉が緩み始めたからでして、それ以前はそれさえできませんでした。
やっぱり、腰は身体の要と書くだけあって、ここの筋肉の柔軟性も大事ですね。ここが動くようになればストリームラインができるとは限りませんが、だいぶ良くなるんじゃないのかなぁとは思っています。
そうはいっても一朝一夕にはいきません。これまでの人生経験の長さだけ身体が動きにくくなっている可能性があるのですから、焦らずじっくりやっていくしかありません。┐( ̄ヘ ̄)┌ フゥゥ〜
腹圧をかける為の呼吸
正しく腹圧のかかったストリームラインで進むためには、息を止めている必要があります。吐いてはいけません。
息を止めているときだけ腹圧がかかるのだそうですよ。大きく息を吸い、肋骨を広げて、息を止める。そのまま壁を蹴ってけのびです。
ストリームライン作りは最優先課題
大事なので何度も書きますが、水の抵抗の大きなフォームをしていてはどんなにチカラを入れても速くは泳げないのです。
だから志の高い人ほどストリームライン作りは最優先課題です。
ここを乗り越えられないと、どうしようもないので、地味にストレッチをしてみたりしながら、コツコツ頑張るしかありません。
しかし、秘密兵器を導入することにしました(爆
美しいストリームライン
見事なストリームラインを見つけたので、こっそりお借りしてきました。
こんなストリームラインができたらいいのになぁ~~~~このストリームラインだけでマスターズなら日本記録を作れそうに思えてきます。
綺麗だし、お尻も格好いいね。これを目標に頑張るw
こういうのをみていると、背骨を1本ずつ動かせないと、なかなかこういう姿勢にはならないですよねぇ。胸椎が動かねぇ~なんて泣き言を言っているうちはダメでしょうね。
どうすればいいんだろうなぁ。ローラーの上をゴロゴロするくらいしか思いつかないです。(^_^;)
体幹トレーニング云々よりは、まずは全身が動くようにならねばならないです。
こういうのをみると、泳いでる場合じゃないな。毎日3時間くらいはストレッチしなくてはwww
余談ですが、水泳の場合、ストリームラインという明確な指標があるので、分かりやすいんですが、ランやバイクはここまで明確に早い人と遅い人を見分けられないんじゃないのかなぁと思うんですよね。
そりゃ走ってたら分かりますけど、止まった状態で早いか遅いかの判断って難しそうです。私のようなガチガチの身体なら遅いことはすぐにばれると思いますよ。
恐らく、凄い人の身体ってこういう状態なんだろうなぁ。結局、走ったり泳いだりしているだけじゃ、大人のスポーツは上達しないんだろうとつくづく思います。
もっともっと、身体作りが大事なんだろうな。これからの半年、1年は、そこをテーマにしてみようと思います。