一般的に水泳で言われるのが、ハイエルボーです。
ハイエルボーなプルができれば、速く泳げるというわけですよね。
ハイエルボーなプルができない
ハイエルボーなプルは、どうすれば、できるのでしょうか。身体が硬くてできないというのは、ここでは無視します。柔らかくなってくださいw
単純に、前に伸ばした腕をそのまま肘を緩めればいいのですが、緩めるというのはなかなか難しいものです。
特に、我慢の手をすることで、伸ばした腕に体重がかかってきており、腕や肩は緊張状態になっていますから、その状態で肘だけを緩めるというのはそう簡単な話ではありません。
肘を緩めるのなら、腕にかかったテンションが緩んでいて欲しいところです。
となると、イメージとしては、スイッチの瞬間、すなわち、リカバリーの腕が入水する瞬間はタイミングとしては良さそうです。
スイッチすることで体重が反対側の腕に分散し始めていますので、腕にかかっていたテンションも緩んでいます。このタイミングなら肘を緩めることもさほど難しくないでしょう。
まさに、絶妙なタイミングです。あとは、できるか否か・・・ちょっとタイミングとしては遅すぎる可能性もなきにしもあらず。
孫楊のハイエルボー
孫楊の泳ぎを見ていても、ローリングが最も深い時から浅くなっていくタイミングで、肘が90度に曲がっているように見えます。

すなわち、プル側の腕がフィニッシュした瞬間が最もローリングが深くなっている時で、そこからリカバリーしながらローリングが次第に浅くなっていきます。
リカバリーの腕が頭の辺りに来たところで、肘が曲がり始めます。キャッチが始まるようです。同時に入水も始まります。
ですから、だいたい頭のちょっと前辺りで両肘が一瞬揃う感じになります。入水してそちら側に体重を一気に載せる瞬間からプルが始まるのです。
余談ですが、上記の写真を見ると、思ったより、ストリームラインって崩れてますね。やっぱり、泳いでいるときはけのびの時のようなフォームというわけにはいかないんですね。
ハイエルボーって案外簡単?
なんてことを考えていたわけですが、孫楊のようなフォームで泳いでみたら、案外簡単にハイエルボーなプルができました。もちろん、映像で自分の泳ぎを確認したわけではないので、自分で思っているよりは下がってる可能性は否定しません。(^_^;)
よくは分からないのですが、意外に腕にテンションがかかっていないようで、簡単に肘だけ曲がりますし、そのまま引っ張ってしまえますw
当たり前なのですが、癖があるのと、それなりに、しかも慣れない筋力を使うので、そう簡単にこれで泳ぎ続けることはできませんが、形だけならそれっぽくできてしまいました。
決して私が柔軟な肩をしているというわけではありませんし、むしろ硬い方だと思うのですが・・・
前のフォームだとできなかったので、フォーム全体の問題なのか、はたまた、横っ腹の柔軟性が高まったおかげなのか・・・左手はこのフォームでも今ひとつなので、きっと柔軟性が影響しているのは間違いないかな。
ハイエルボーは脱力だけでできてしまう
ハイエルボーを実現するためには、いろいろ頑張る必要はないようで、簡単な話ですが、スピードが上がれば、勝手にできてしまう代物です。
つまりは結果論に過ぎない、と私は結論づけました。
十分なスピードが出た状態で、肘を緩めると、勝手に曲がります。強いて上げれば、肩甲骨が挙上している必要はありそうです。肩甲骨が上がっていないと肘から引いてしまうのかな?と思います。
柔軟性の有無は、直接的にはさほどの影響は関係ないといえそうです。そうはいっても私の左腕のようにロックしてしまうケースもありますから、最低限の、腕、肩、背中の柔軟性は必要だといえるでしょう。
スピードが出ていない状態で、ハイエルボーしようとするから沈んでしまったり色々弊害が起こるのですが、スピードが上がってくれば自ずとできてしまう印象です。
ちょっと余談になるのですが、クロールのプルは伸張反射を利用するので、肩甲骨が上がって、脇から横腹がしっかり伸びた状態を作っていないと、その後の動作が上手く行えません。たぶんww
大人になってから水泳を始めた人の多くは、この伸びた状態ができていないので、筋肉が縮むタイミングがなく、結果、腕で水を掻かなくてはならなくなります。
ところが、十分に伸びていて筋肉が縮むタイミングに合わせてキャッチからプルを行えば、そんなに力を入れなくてもプル動作の初動が行えます。で、一旦動き出した腕を後ろに動かすのはさほど力がいらないですし、プッシュも体重を上手に使えればそんなに力はいりません。
なので、技術力が上がれば上がるほど体幹を使って楽に泳げることになります。
とはいえ、今まで伸ばすことない筋肉を伸ばすって口で言うほど簡単ではないんですけどね。
私の左側なんて、ガチガチで全く伸びなかったです。
半年くらい鍼に通ってようやく伸びるようになりましたww
というわけで、ボチボチでもいいので、身体を伸ばす練習もオススメしておきます。