水の抵抗が少ないフォームができない人が速度を上げようとしても、水の抵抗が大きくなって、なかなか速度は上がってくれません。もはや、頑張れ!などという気合いでは解決できない物理的な問題です。

力を入れると、その分深く沈んでしまい、つまりは水の抵抗が増えてスピードがでない。しかし、力をいれているので、泳いでいる本人は、めっちゃ水つかんでる!!!と思っているし、心拍数も上がりますので、頑張ってる感は凄くあるのに、全然速くないのです。

リラックスしているときは、だいたい水面近くで泳いでいるので、水の抵抗はかなり小さめで、結果速く泳げているという感じです。

そんな経験ありませんか?

実際、こんな話をしていると、皆さん、うんうんと頷いてくれますから、水泳あるあるなのではないかと思います。

研究でも、泳ぐ速さの2乗とか3乗に比例して水の抵抗が増えるいわれています。

速く泳げば泳ぐほど、水の抵抗は増えるのです。速くなればなるほど水の抵抗は増えていきますから、どこかで速度を頭打ちにする閾値となるポイントがある筈なのです。

もちろん、人それぞれフォームが異なりますから、その速度も異なるでしょうが、ゼロポジションの話ではありませんが、だいたいの傾向はあると思われます。

私は、その閾値が1500mにおける25分前後ではないかと思っています。だいたい秒速1mです。この秒速1mという数値には大して意味などないのですが、このあたりで頭打ちになる人が多いなぁという話です。

トライアスロンのエイジ上位入賞者のタイムをみていても1500mで25分前後より速く泳いでいる人は極めて少ないのです。トライアスロンの場合、水泳のタイムを縮めるよりはバイクやランを頑張った方が効率がいいので、頭打ちしたタイムを縮める人は少ないのではないかと思います。

実際、18歳で水泳を始めた私も25分弱でピタッと止まってしまいました。

18歳で始めていますので、これが水泳部でならもっともっといけたんじゃないかとは思いますが、なんたって大人のスイミングスクールって、1000m/回程しか泳がない(そもそも泳げない状態でしたから・・・)ですし、それを週に2~3回、3000m/週じゃ全く上達しませんし、ましてや柔軟性が出るわけもありません。

その後、ダラダラと1~3km/週で20年ほど泳ぎ続けましたが、当然ながらあまり速くはならなかったです。

40歳を過ぎた頃からちょっとずつ距離を伸ばして今は1時間で3km以上泳いでいますが、このくらい泳ぐとそれなりには速くなったなぁって感じです。それでも24分台後半がせいぜいで、そこから先は一向にいけそうにありません。

水泳選手には、膝が逆方向に少し曲がったりする人がいたりするほど、水泳選手ならではの柔軟性が身につきます(これは決して望ましいとは言えませんが・・・)。こういう柔軟性は大人になってから水泳を始めた人は到達しにくい領域でしょう。

そして、その柔軟性があるが故に、大人になってから水泳を始めた人が超えられない閾値を超えて泳げているのではないかと思うのです。

それでも私の場合、ターンの練習、悪癖の修正をしていくと、タイムが伸びたりはしてきているのです。ただし、他の人と比較すると(もちろん大人になってから水泳を始めた人です)、どうも人よりは柔軟性がつきつつある傾向にあるようなのです。全然大したことはないのですが、それでも、リカバリーの腕や、入水角度など、結構難なく鋭角に行えるのです。

毎週20km近く泳ぐ生活を2年近く過ごしているおかげかもしれません。となると、ココからタイムが縮まったとしても上記の仮説を覆せるかどうかは微妙です。

いずれにしても、この閾値を迎えた人は、そこから更に速くするためには水の抵抗との戦いを始めないといけません。

さて、このように、大人になってから水泳を始めた人は、ゼロポジションなど、限られた稼働域でのフォームで泳ぎますから、どうしても水の抵抗に負けてしまうタイムが早く現れます。

そこからもっと速く泳げるようになるためには、水の抵抗を減らすフォーム作りが重要となるのです。

更新日:2018/06/18 1:39:26

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