この記事を最初に書いたのが2019年です。

現在は2023年。4年が過ぎました。

2022年1月現在、3年の間、試行錯誤してきた結果、水泳で腹圧を高めるドローインとは、下腹部だけを固める、凹めること!と考えています。そういう意味ではドローインと表現するのは間違っていますね。

2023年6月現在、腹圧にドローインは必要ないと考えています。以下で説明しているブレージングも別に関係ないのかな?というところです。詳細はこちらに書いています。現時点での私の結論に興味上がる方はこちらだけを参照ください。

腹圧の高めるとは

腹圧を高めるというのは、腹横筋を収縮させてお腹をコルセットのように固める状態と言われているようです。

もちろん腹横筋だけではなくて、骨盤底筋群や多裂筋など腰椎の周りの筋肉全てを固める状態です。

 

ところで、腹横筋と横隔膜は拮抗筋だそうです。

腹横筋を収縮させるのが難しいのなら、拮抗筋である横隔膜を動かせばいいのでは???

 

腹横筋を収縮させるためには横隔膜を下げてあげればいいんです。すなわち息を吸い込む

ちなみに腹圧が最も高まるのは息を止めている時だけですから、息を目一杯吸いこんで、お腹を膨らまして息を止めた状態が腹圧が最も高い状態と言えそうです。

スタンフォード式疲れない体は水泳に最適!

IAP呼吸法というのがありまして、これは息を吸うときも吐くときも腹圧を高めておく呼吸法です。

なんだか、水泳の為の呼吸法に思えるのは私だけでしょうか?

ちなみにIAP呼吸は腹圧呼吸とも呼ばれます。しかし、腹圧呼吸は腹式呼吸とは異なりますよw

この本の中で紹介されていますので、ご興味のある方は是非ご一読いただけたらなぁと思います。

水泳をされる方には、特におすすめです。

なぜなら、この本の中にも水泳選手の事例がいくつか載っていました。

以前読んだときには全く意識していなかったのですが・・・(^_^;

もちろん、スポーツ全般に活用できるでしょうし、普通に生活するだけでもとても役立つのではないかと思います。

腹圧呼吸とは、どういうものかを簡単に書くと、息を吸うときにも吐くときにもお腹を膨らます呼吸です。腹式呼吸の場合は息を吐くときにはお腹を凹ましますが、腹圧呼吸では凹まさないんです。

お腹を凹まさないということはお腹が出ているということで、水泳の時には邪魔になりそうですが・・・ぶら下がり健康器にぶら下がってやってみると分かりますが、お腹はそんなに出ませんw

身体が伸びて、肋骨が上がっていると、お腹を出そうとしてもそうそう前には飛び出てこないようです。

とはいえ、水泳選手って普通に立っているときは、結構お腹が出ていると思いませんか?

別におデブだ!と言っているのではありません。レース後のインタビューなんかをみていると、お腹がやや出ているように見えるんですよね。

あれって、水着が小さいってのもあるのでしょうが、腹圧呼吸をしているからではないでしょうか?と私は思いました。

腹圧呼吸は、腹圧が高まる呼吸ですから、自ずと姿勢も改善されるそうです。

しかも、この腹圧呼吸をしていると疲れにくい体になるというのですから、一石二鳥どころではありません。私は最近は関係ないですが、腰痛にもいいのは言うまでもありません。

 

腹圧呼吸以外にも、ブレーシングとか、肋骨呼吸とか、色んなキーワードがあるようです。ブレーシングと呼ばれることが多いような印象です。微妙に違うようですが。。。

筋トレでスワットなどをする際にトレーニングベルトを締めて高める腹圧もブレーシングです。ドローインをしてお腹を凹ませてスクワットはしません。

 

水泳的に考えれば、肋骨を広げならが息を吸うことはとても大事です。腹圧呼吸は肋骨のことはあまり意識しないようですが、水泳的にはとても大事。

肋骨を広げながら息を吸い込むことも意識しないといけなさそうです。

やってみると、肋骨なんて広がんねぇよ!って感じです。何度かやってると多少出来てるっぽいですけどね。

どんどん肺活量が上がっていきそうですw

腹圧を高めるドローインとブレーシング

腹圧を高める方法としてはドローインとブレーシングの2種類があります。

ドローインというのは、息を吐きながらお腹を凹ませる方法です。息を吐くときに腹横筋が収縮して腹圧が高まる仕組みです。

ブレーシングは逆に、息を吸い込んでお腹を膨らませて腹圧を高めます。スクワットなどをするときにはこのブレーシングを行います。

確かにお腹を凹ませると力が出ませんよね。

でも、水泳ではよくドローインをするように言われるんですよね。

ドローイン=腹圧という意味で使われることが多いので、そういう意味で言われているのか、はたまたブレーシングではダメでドローインである必要があるのか。

私の個人的な感覚では、ドローインよりブレーシングの方が正解ではないかと思っています。

お腹を凹ませて力を出すって難しいですし、水泳で腹圧を高める瞬間というのは息を吸い込んで息を止めている時です。

バタフライで言えばプルの瞬間です。

息を吸い込んでいるんだからブレーシング以外の選択肢はありませんが、プルのタイミングで息を吐くケースはありそうです。

そうなると、息を吐いている時の腹圧はドローインで高めるというのもありえるかもしれませんが、そこまでお腹が動いているとも思えません。

そもそも、お腹を凹ませていると力が出にくいので、そういう意味では少なくともドローインというのはちょっと違和感を感じている今日この頃です。

この動画でも、ブレーシングの方が力が入りやすいと話しています。

この方はあまり水泳が得意ではないようですが、トレーナーとしては沢山の水泳選手と接しておられるので、水泳的にもドローインよりブレーシングの方がいいと思われているのかな?と思っています。

どっちがいいかは、自分がしっくりきた方を選べばいいとは思いますが・・・

この動画でもドローインは息を吸って内臓を引き上げると言っており、私の中ではいろいろ合点がいく内容でしたので、ご興味があればご覧ください。

水泳の為のドローイン(ブレーシング)は下腹部だけを固める

水泳で腹圧を高めるのはドローインと言われます。

ドローインというキーワードで検索するといろいろ説明が出てきまして、なかなか正解が分からなかったのですが、私個人の感覚にはなりますが、下腹部だけを固めるのが、水泳においては重要なのではないかと結論付いています。(^_^;

何も考えずにドローインやらブレーシングを行うと、腹直筋を固めてしまうので、おへその上あたりが固まってしまいがちです。私の場合。

しかし、この腹筋上部が固まってしまいますと、息が大きく吸えなくなってしまうのです。上腹部を固めて腹圧を高めた状態だと息が上手に吸えないはずです。

ここで、上腹部をなるべく緩めて下腹部だけを固めた状態で、何度か深呼吸をしていますと、次第に下腹部だけが固まった状態ができてきます

これが目指すべき腹圧がかかった状態です。この状態を無意識に作れるようになりたいのです。

腹圧で大事なのは腹横筋・腹斜筋

では下腹部とは何なのか?というと腹横筋や腹斜筋です。腹横筋が収縮することで骨盤後傾するのです。

骨盤後傾というのも水泳的にはよく聞くキーワードですね。正しいストリームラインを作るには基本的には骨盤後傾が望ましいとされることが多いです。少なくとも骨盤前傾はなくて、ニュートラルから後傾の位置がいいのだと思います。

逆に考えれば、腹横筋が収縮した状態を作ると、結果的に骨盤後傾になると考えられるので、骨盤後傾が目的というよりは、腹横筋を収縮させるのが最重要課題なのかな?と今のところ考えています。

余談ですが、骨盤後傾させただけだと、脚はやや下に下がってしまいますので、股関節は伸展させなければなりません。意識的に背中側に持ち上げなくてはならないのです。そういう意味でも骨盤は後傾させるよりニュートラルくらいの方がいいのかな?と思います。

腹横筋とは何ぞや?という話も軽く触れておきます。

腹横筋というのは腹式呼吸で働く筋肉で、中部から下部にかけては体幹の安定性を高める働きがあるとされています。

要は体幹をトレーニングベルトで締め付けるような役割を腹横筋や腹斜筋などが共同で行っているのです。

トレーニングベルトの役割は腹圧を高めることに他なりませんので、腹横筋はとても重要なのがおわかりいただけるでしょうか。

要するに腹横筋や腹斜筋は体幹を安定させるとっても重要な筋肉だと言うことがいいたいのですww

ただし、腹横筋や腹斜筋はインナーマッスルなので、なかなか意識的に動かすというのは難しい筋肉にはなります。

それでも腹横筋や腹斜筋を収縮させることが水泳においては特に重要だと私は考えています。

ドローインで腹直筋に力を入れてはいけない!

やや話が戻りますが、一般的に腹圧を高めようとお腹に力を入れようとすると、アウターマッスルである腹直筋に力が入りがちです。

しかし、泳いでいる時に腹直筋を固めてしまうと横隔膜の動きが悪くなり、息が大きく吸えなくなってしまいます。

そもそもアウターマッスルに力を入れた状態ではすぐにバテてしまいます。

ドローインの練習をしているときに使っている筋肉が腹直筋下部か腹横筋なのかは正直なところよく分かりません。

なので、練習としては、へそから下の腹部が固まっているのか?で判断します。

ヘソから下が固まっていて、ヘソから上が緩んでいる状態を練習します。

いわゆる丹田(ヘソから6cmほど下)を凹ませるイメージです。

これが、なかなか難しいです。私の場合、何の意識もせずに凹ませると、ヘソのすぐ下あたりか、ヘソ周辺に力が入ってしまいます。

でも、もう少し下に力を入れたいのです。

そして、丹田あたりに力が入った状態で泳ぐと、次元が変わりますww

これが速い人の姿勢なのか・・・と感じざるを得ません。とはいえ、なかなか上手にはできないのですが・・・

腹圧を逃がさない!

きちんと腹圧を高めていても、実は漏れる箇所がいくつかあるそうです。

その最たる箇所が骨盤底筋群です。お尻の穴あたりですね。

ここから腹圧が漏れがちになるそうです。

そういわれれば、確かコーチにお尻に力を入れるように言われたことが何度かあったような気がします。

水泳の腹圧はドローインかブレーシングか?

最後の最後にちょっと大事なお話を書いてみますww

ドローインとブレーシングの話です。ここまではドローインよりブレーシングの方が正解ではないかと書いてきました。

でも、ドローインよりブレーシングが正しいのか?というと少し違和感があるのです。

なぜなら、これはあくまでも身体的な話で水泳時の身体の使い方を無視しているのです。

ドローインが何故必要なのか?というと、それはひとえにストリームラインのためであり、要は伏し浮きする為に必要なのです。

伏し浮きをしようとすると、お腹を凹ました方がいいんです。というか、伏し浮きするとお腹が凹むんです。お腹を膨らませたまま伏し浮きってかなり難しいのではないでしょうか?

水泳という点でみれば、ドローインかブレーシングかなんてことはどうでも良くて、伏し浮きができるか否かの方が遙かに重要です。

すなわち、伏し浮きをする時にドローインがいいのならドローインが正解で、ブレーシングの方が伏し浮きがしやすいのならブレーシングが正解だということです。

腹圧とは入れるのではなく勝手に入るもの

最近、腹圧が入った状態で時々泳げるようになりました。

その時の腹圧の感覚はドローインのそれに近いです。たぶん、ドローインの状態です。

しかし、腹圧をかけるために何か頑張っているのかというと、そういうことは一切していません。

お腹に力を入れるとか、そういうことは一切していないのです。

ただただ、腰やお尻を高い位置に持っていくことを考えて泳いでいます。どこに力が入っているのかと考えてみれば、お尻なのかな???という気がします。大臀筋です。

いつもより脚を上げようとして泳いでいる時に腹圧がかかった姿勢になったのですが、足を上げる動作をするとお尻に力が入るのです。

腹圧のかかった姿勢が出来ない人に、ストリームラインを説明しようと「お腹に力を入れて!」というコーチの気持ちは理解できますが、私の意見としては、お腹に力を入れても、この姿勢にはならないと思います。

なぜなら、お腹に力を入れているわけではないので、お腹の筋肉をコントロール出来たとしてもこの姿勢にはならないのです。

コントロールすべきところはもっと他の筋肉です。それらをコントロールして正しい姿勢になったら腹圧が勝手に入る感じです。

腹圧はあくまでも結果に過ぎないと私は感じています。

もしかすると、もっと速く泳げるようになったら、違う感覚になるのかもしれませんが、今(2022年12月現在)のところは、腹圧はいれるのではなく、腹圧が入る姿勢を見つけるのがポイントだと考えます。

最後に何故最近になってできるようになったのかと考えると・・・たぶん、今まであまり動かなかった腰回りの筋肉が多少動くようになったからなのかな?と思っています。

腰を伸ばして腹圧をかける

この記事は腹圧に関することを書いていたのですが、ここから書くことは腹圧というよりは水泳の基本姿勢の話になります。

では早速、腹圧の話から入りますが・・・

腹圧に、ドローインやブレージングは必要ないというのが2023年6月現在の考えです。

腹圧に関しても、勝手にかかると言うのが基本的な考え方です。勝手にかかるというのも微妙なのですが、腹圧がかかる姿勢にするというのところでしょうか。

そして、そういう姿勢を作ることができれば、ドローインやブレージングは必要なくなるのです。

ただ、身体の状態によっては腹圧がかかる姿勢を作れないことが多いので、それを補完するためにドローインやブレージングを行うという感じでしょう。どっちがいいかに関しては、一長一短があるようで、好きに選べば良さそうです。

なぜなら、あくまでも足りない部分を補うための技術ですから、足りない部分次第ですから、結局は人によるので、私がどちらがいいと言ったところでこれを読んでいる人にとってはなんら関係のない話になってしまいます。

そんなことよりもっと大事なことがあります。

そもそもドローインなどが必要ない姿勢を作れれば問題ないのです。

では正しい腹圧がかかる姿勢とはなんぞや?というところなのですが、あまり私も詳しいわけでもないので、サラッと結論だけ書いてしまいます。

それは、腰を伸ばすということです。背骨がS字になっていることは皆さんご存知だと思いますが、腰の部分にある腰椎というのは、やや前にカーブしていますね。

このカーブを正しく作るのが基本中の基本です。

そんなことをすると腰を反ってしまうと考える方もいらっしゃるでしょうが、間違ってはいないです。

でも、基本的には腰はやや凹ませるのが正解です。トップ選手の映像を見ていても腰の部分が若干凹んでいるのが見て取れるはずです。

一般的には背中のラインをまっすぐにせよ!というのが最近の水泳指導の傾向かと思いますが、これはちょっと間違っていると私は考えています。

腰を伸ばしてアーチを作ったあと、胸を張ると、腰が反ります。これがいわゆる反り腰です。

ところが、胸を張らずに、肋骨(胸郭)を前側に少し落としてやると、これが見事に腹圧がかかる姿勢になるのです。猫背っぽくするという表現も恐らくはこのことを指しているのだと思います。

感覚的にはミゾオチを押し込むように感じる人もいるかも知れません。

これが正しい姿勢です。

腰を伸ばして胸郭を前に倒すと、凹んでいた腰の部分は若干上に引っ張られて伸ばされるので、フラットに近づいてきます。これが背中をフラットにするの真実かと思います。

ですから、骨盤を後継させたり、腰椎のアーチをなくしてフラットにするのとは根本的に異なります。床に寝てドローインで腰の凹みをなくすエクササイズがありますが、あれは見た目だけを真似るので、あれができたからと言って速く泳げるわけではありません。

やってもらうとわかりますが、腰を伸ばすと体幹は安定し、とても力が入ります。一方でドローインで作った姿勢だとドローインに力を使って肝心の推進力が出にくいと感じる人も多いのではないかと思います。

力の入り抵抗の少ない姿勢を作るのが水泳で速く泳ぐポイントですから、力の入りやすい腰を伸ばす姿勢というのが大事です。

そもそも腰を伸ばさずに泳ぐなんてこと、現実問題不可能ですよね。

たぶん、泳いでいる方なら気づいているはずです。どんなに頑張っても腰はアーチを作ろうとします。だってそうしないと力が入らないからです。

結局は、腰を反る姿勢になってしまうのです。

残念なことに現在人は胸郭を前に倒すのが苦手なようです。腰を伸ばすとそのまま胸を張って腰を反ってしまいがちなのです。

これはトレーニングして矯正するしかないのですが・・・

腰にアーチを作ること自体が問題なのではありません。問題なのは骨盤です。大事なポイントを忘れていました。

骨盤が前傾すると腰が反る姿勢になります。骨盤は基本的にはニュートラルです。わざわざ後傾する必要はないと思います。骨盤後傾すると腰を伸ばしにくくなるのです。それに脚も下がりがちです。

なので、骨盤をニュートラルにして、腰を伸ばして、胸郭を前にほんの少し倒して、お腹に力が勝手に入ることを確認しましょう。胸を沈める感じでもあります。

それが正しい姿勢、伏し浮きの姿勢ですね。

基本的にはこんな感じですが、ちょっと水泳特有の問題があって、水泳では両手を上に上げますね。いわゆるストリームラインの姿勢をするときです。

両手を上げるということは肋骨が上に引き上げられますので、腰が反りやすくなります。ですから、できるだけ胸郭をプールの底に押し付けるように下に押し出す必要があります。この時の支点がだいたいミゾオチあたりになります。

ミゾオチから上を少し身体の前に倒してくることで、腹圧がキレイに入ります。

こうなれば、ドローインやらブレージングやら考える必要はないのです。

できない場合?原因がいっぱいありすぎて、よくわからないので、まあ、頑張ってくださいww

多分、優秀なトレーナーがいればいいのですが・・・

更新日:2023/06/23 13:09:04

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