プルオーバーは、胸郭を広げる効果も期待されます。
若い人であれば効果がありそうですが、私のようなシニアともなると、どの位効果があるかは微妙な所でもあります。
それでも、胸郭のストレッチは水泳をする上でとても重要です。
特にバタフライを上手に泳ぎたいとなれば、胸椎がよく動き、胸郭全体の柔軟性が求められます。
そういう意味で私は胸郭のストレッチ種目としてプルオーバーをやっています。
胸郭を広げるためにプルオーバーをするという人は多いことから、この種目で筋肥大を狙うってのはちょっと違うのかなと思います。
水泳的にみれば、クロール等のキャッチに近い位置で力をいれますから、そのあたりのトレーニングにもいいでしょう。
なお、プルオーバーと言っても、いくつか種類がありますが、ここでは、上向きに寝てダンベルを頭上に上げるタイプのプルオーバーについて紹介しています。
ケーブルを使ってのプルオーバー(ケーブルプルオーバー)については別途紹介します。こちらもスイマーにはおすすめの種目です。
ダンベル・プルオーバーの効果
大胸筋、広背筋に効かせることができますが、上腕三頭筋にも結構効きます。上腕三頭筋に効かせるつもりはなくてもストレッチはかかってきますから、慣れないうちはかなり効きますw
肘を開くフォームは、肘の靱帯に負荷が大きくかかりますので注意が必要です。
肘を広げることで大胸筋に効いてきます。
そのため、この種目は、軽めの重量で回数をこなすように実施すべきだろうと思います。
私はプルオーバーを、大胸筋はもちろんのこと、肩のストレッチのつもりでやっています。
肩のストレッチというと語弊があるのかもしれませんが、ダンベルを万歳の姿勢で持った最もストレッチのかかっているフォームは、バタフライの入水時に感じる肩関節のストレッチに似ているように感じるのです。
加えて、ストリームラインの姿勢も似ています。
すなわちこの姿勢で腕をより下げられるようになれば、綺麗なストリームライン、格好いいバタフライに繋がる筈です。
また、胸椎のストレッチとしてもとてもおすすめの種目になります。
ベンチプレスで胸に効かないという人の多くは胸椎が硬いことが多いので、プルオーバーで胸椎のストレッチをさせることはとてもおすすめです。
よく肩関節のストレッチ(ヨガの猫のポーズみたいなのです)がありますが、あの姿勢はそこそこ柔軟性があると、なかなか十分なストレッチを得られませんが、その点プルオーバーなら、ダンベルを重くすることでどんどん負荷を高められます。さらには、通常は下半身も持ち上げますが、逆に下げることで、より胸郭の伸展をより促せます。なんなら骨盤後傾まで意識して姿勢を作ることが可能です。要は膝が曲がっただけのストリームラインを作ることも可能でしょう。
このようにダンベルプルオーバーは、水泳の為の柔軟性獲得に効果的だと感じています。
余談ですが、ダンベルプルオーバーでそこそこ柔軟性を確保できたなら、オーバーヘッド・スクワットもおすすめです。オーバーヘッド・スクワットは肩の柔軟性がないとなかなか難しいですが、ある程度の柔軟性を確保できて、正しいフォームでできるようになれば綺麗なストリームラインをつくるためにとても有効だと思います。
胸郭を広げる効果は若い人程高く、私のような年配の人にはあまり効果がないという話もありますが、胸椎の可動性を高めるという意味ではとても重要です。
胸椎に柔軟性がないと、そもそも大胸筋のトレーニングが困難です。大胸筋を鍛える為にはどうしても胸を張ったまま動作する必要があるので、そのための胸郭ストレッチという意味でもダンベルプルオーバーはおすすめの種目です。
ダンベル・プルオーバーのデメリット
ダンベル・プルオーバーを初めてやってみたとき、次の日に筋肉痛になったのは、なんと上腕三頭筋ww
その時は確か肘を90度くらいまで曲げてやってたので、胸や背中ではなくて上腕三頭筋のストレッチになっていたみたいです。
また、肘を開く、閉じるでも効く部位が変わってくるなど、意外に繊細な種目な印象です。後で紹介している動画でも肘を曲げると解説されています。
今は上腕三頭筋が筋肉痛になることはないので、単純に当時の私の上腕三頭筋が弱すぎただけかもしれません。
ストレッチ種目なので高重量は扱えないのはデメリットかもしれないですね。とはいえ、後述サイトによれば正しい軌道で行えばベンチプレスの70%くらいの重量は扱えるそうです。
ダンベル・プルオーバーのやり方
大胸筋のためのクロスベンチのプルオーバーを解説してくれています。
いろいろなプルオーバーを解説してくれています。